薄桜鬼V

□いつの時代にも存在するのです
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※黎明録設定よく分かってないです\(^O^)/←
龍之介の口調や、幹部達の呼び方も不明です。
キャラ崩壊?上等だぜ!
以上のことをお許し下さるお嬢様方だけお楽しみ下さいませ。
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ある天気の良い日の朝のことだ。
いつもは朝ごはんの時間には必ず起きているはずの千鶴が姿を現さないので心配になった平助が見に行くことにした。

それが全ての騒動の始まりだった。



「千鶴、起きてるか?朝ごはん出来てる、ぞ・・・って。」


絶句する平助、その視線の先には千鶴の横ですやすやと幸せそうに眠る龍之介の姿があった。
同じ布団で寝ているため、かなり密着している。

それだけならまだ良かった。
でも龍之介は上の服を着ていないし、千鶴に至っては胸元がかなりはだけている。


これは事前か事後かと言われたら、事後の可能性のほうが高い。
平助は顔を真っ赤にして暫く石化したまま。


しかし、我に返り大声で龍之介を怒鳴り起こす。



「どういうことだよ!な、なんで、千鶴と一緒の布団で、ね、ね・・・。」


どうしても次の言葉が恥ずかしくて言えない平助を龍之介は、あふと一つ欠伸をしながら眺めているだけ。
その隣にはまだ千鶴が幸せそうに寝ている。

龍之介だけ起こすことができたので、千鶴を起こさないようにそのまま龍之介を土方たちの下に連行した。



バンと物凄い音を立てて、襖を開く平助を土方は思い切り睨み静かにしねえかと一喝。
しかし平助にとってみればそんなことを気にしている場合ではない。


「土方さん!龍之介が千鶴と一緒に寝てた!しかも千鶴、着物がかなりはだけてたんだぜ?!」
「「な、にいい!!」」


それに驚いたのは土方だけじゃない、その場にいた幹部全員もだ。
怒りでわなわなと震えている新八に、笑顔が怖い沖田。
今にも斬りかかってきそうな形相の原田と土方、そして顔を真っ赤しながら放心状態の斎藤。

反応は様々だが、皆が思ってることは同じことだろう。



「千鶴ちゃんと寝たの?羨ましいなあ。・・・千鶴ちゃんはどんな味がしたのかな。」


にこりと笑いながらそう言うが、いつも以上に沖田の目は笑っていない。
殺す気満々な雰囲気の沖田。

しかし龍之介はとくに気にしている様子ではない。
余裕綽々と言った表情で、幹部の方を見てふっと鼻で笑った。


「俺とあいつはもう心も体も繋がっている。だから、諦めた方がいい、ぜ・・・っと。」


龍之介がしゃべり終わる前に、誰かの刀が振り下ろされた。
間一髪で避けた龍之介だが、前髪がパラパラッと散った。



「血の気が多いな、本当。」
「うるせえ。それよりも千鶴に手を出すなんて、それなりの覚悟してんだろうな?」
「覚悟ねえ・・・千鶴を嫁に貰う覚悟ならしてるぜ。」


冗談交じりにそう言う龍之介だったが、幹部には冗談が通じなかったようで。
全員刀を取り出し龍之介に刃先を向ける。

流石に6人相手はやばい、そう心の中で身の危険を感じたとき、千鶴が起きてきた。



「おはよう、ございます・・・。井吹さん、何かあったんですか?」


まだ少し寝ぼけているようすの千鶴、目がトロンとしている上に、欠伸が止まらないようだ。
しかし何となくだが今のこの状況がいつもと違うことはわかるらしく、龍之介に尋ねる千鶴。

龍之介が男6人に刀を向けられているというのに、千鶴はとくに驚きもしない。
寧ろ驚かないことが驚きだ。



「いや、何でもねえ。それより、千鶴まだ寝足りないだろ?一緒にもう一度寝r・・・。」


ボカッ


そこでやっと完全に目が覚めたらしく、千鶴に背中をたたかれる。
しかしかなり力が弱いので痛くもかゆくもない。



「み、皆さんの前でそんなこと言わないで下さい・・・っ。」
「何だよ、さっきませ裸で抱き合った仲だろ・・・。」


顔を真っ赤にして抵抗する千鶴に、龍之介は呆れながらそう言うと、土方達がピシッと固まって動かなくなった。


「も、もう・・・っ。井吹さん・・・!」
「いてっ。そんな叩くなって、悪かった。もう言わないから。」


むうと頬を膨らませる千鶴の頭をやさしく撫で、キスをする龍之介。
ここまでくると、今の時代には滅多に見かけないバカップルだ。


「土方さん達の前でそんなこと・・・っ。」
「そんなの気にすんな。そんなに気になるんなら部屋行くか?」
「嫌です。もう朝ですよ?そういうことは日が暮れてからするものです。」
「へー、じゃあ日が暮れればいいんだ?」
「そ、そういう意味じゃ・・・っ。」


その後も石化したままの土方達の存在を忘れて、千鶴と龍之介はいちゃいちゃし続けるのであった。





(バカップルと言うものは。)






End.
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