MAIN2
□花に名前を、星に願いを
1ページ/5ページ
素敵なこと:Letters
変化の激しいグランドライン、今日の気候は蒸し蒸し暑い夏だ。
「なぁロビン、なにしてんだ?」
うだるような暑さのなか、花壇の前にしゃがみこみ、なにかをしているロビンに話しかけるチョッパー。
ロビンは日に焼けないようにさしている日傘の中に、チョッパーを入れてあげる。
白い日傘は目に眩しかったが、中に入ってみると少しひんやりしているように感じる。
「見て。
この花は暑さに弱いのよ。」
「ああ、なんだか萎びてるな。」
チョッパーは甘えるように、しゃがむロビンの太ももの間に入りこんだ。
彼の毛皮は少々暑苦しいが、ロビンは嫌な顔もせず土に汚れた手をはらう。
「…で、ロビンはなにしてんだ?」
チョッパーはその大きな瞳でロビンを見上げる。
まだ子供らしいその口調、表情。
ロビンはにっこりと笑って言う。
「こんなに日差しが強いと、枯れてしまうかもしれない。
それはとても悲しいでしょう?
だから一時しのぎだけれど、ちょっとした屋根を作ってあげてるのよ。」
日傘の影は、花壇全体に延びている。
「ロビンは優しいな!
俺も花壇から花がなくなっちゃったら嫌だ。
俺にもなにか出来ることはないかー?」
きらきらしたチョッパーの言葉に、ロビンはまたにっこりと笑って言う。
「そうね…この花はとても長い名前で、気軽に呼ぶことが出来ないの。
あなたがいいニックネームを付けてあげてくれないかしら?
きっと励まされるわ。」