MAIN3

□釣った魚に餌はやらない
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:第一印象は最悪な仲良し二人組










夕食ののち、女部屋まで淹れたての紅茶を運ぶ途中。



サンジは、座り込んで作業に勤しむウソップの前を通りかかった。



「おうサンジ!
根詰めて頑張るウソップ様のためにわざわざ…」



片手を上げて挨拶するウソップに、歩を止めて返事をする。



「クソ野郎、これはレディたちの紅茶だ。
もし仮にお前のためだったとして、二つもカップ要らねぇだろうが。」



「うっわ!
まさかの見落とし、そして落胆!」



ウソップはきゅっきゅっとボルトを絞めながら、笑って言う。



「なんせ俺はレディファーストだからな。」



「よく言うぜ、ただの女好きじゃん。」



「ていうかお前、よくやるよなぁ。
今度はなに作ってんだ?」



ウソップの作業にわずかな興味を示し、サンジはパキと膝を鳴らしてしゃがんだ。



紅茶の水面が少し波立つが、盆に零れることはない。




「ん、これか?
これはカブトっつってな、かぶと虫のツノをヒントにして考案したパチンコだ。
従来の二又のものより飛距離が大幅に増すうえ、安定感も倍になる!
さぁ俺の名を呼べ!」



「…キャプテン…ウソップ…」



「やる気が感じられない!」



ウソップはだるそうに呟くサンジの肩をばしっと叩く。
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