MAIN3
□ポルカドット
1ページ/1ページ
:船内ファッショントーク
「どっちにしよう。
水玉柄か、無地のほうか。」
「ナミ、まだ決まんねぇのかー?
俺疲れたから早く船に帰りたい。」
「あとちょっとだけ待ってよチョッパー。
黒いシャツと白いプリーツスカートに合わせようと思うんだけど。」
「…ネクタイ?
女の子がネクタイ?」
「女物の細身なタイよ。」
「えー?」
「ねぇチョッパー、チョッパーならどっち選ぶ?」
白と水玉のネクタイを両手にかかげたナミは、世の中の全ての男を震撼させる質問をチョッパーにはなった。
「白い無地がいいかなぁ。」
「ふーん、なんで?
それってスカートの白にあわせてのことかしら?
どうして水玉柄じゃいけないの?
こっちのタイじゃ嫌なのね?」
ああ面倒なことになった、と冷や汗を垂らした。
思わず閉口し、耳を塞ぎたい気持ちでいっぱいになる。
「よくよく考えたらモノトーンコーデだからアクセントも必要よね。
よし、決まった!
水玉柄のネクタイにするわ。」
「なんだよ、最初から自分の中で決まってたんじゃん。」
「あんたは女心が分かってないわ。
後悔しないように背中押して欲しかっただけ。」
「…生涯、分からないままでいいや。」
例えるなら、お姉様に振りまわされる哀れな弟。