M Dream

□過去拍手お礼小話
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Magic of love





「加地くんのキス、魔法みたい」

「え?」

「だって、その日あったやなこと忘れて、すごく幸せな気持ちになるの」



そっとその甘く柔らかな唇から離れたあと、彼女は照れくさそうに笑ってそう言った。

ああ、それなら僕にとっては君自体が魔法のようだよ。
君さえ隣りに居てくれれば、どこまでも昇れそうだもの。

彼女が"僕の彼女"であることが、僕にとってどれほど幸せなことなのか、きっと彼女は知らない。
君に恋い焦がれ、叶わない思いだと半ば諦めかけていた頃、突然君に好きだと告げられた。
本当にそのときの喜びと言ったら、どう表して良いのかわからない。
その時に君にかけられた魔法は、多分一生消えないんだろうな。



「…好きだよ」

「…うん。わたしも好きだよ。…ふふっ。これも魔法みたい。すごく幸せ。
 …ね、もういっかいキスして…?」

「ふふっ。君が望むなら何度でも」



こうやって、僕らは互いに魔法をかけ合いながら、日々、過ごしていく。

僕の隣には君。君の隣には僕。

そんな当たり前の至幸の日常を。







愛し愛されるということは、両側から太陽を浴びるようなものだ。

−デヴィット・ヴィスコット−







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