G*R Dream

□存在世界論
2ページ/2ページ












「私が君たちを助けたのは、同情じゃない」

「!」





聡明な瞳が、見かす

六道骸が1番不安に思っていたこと

彼にとって彼女はかけがえのない大切な存在

けれど彼女にとって自分は?


ただ、可哀相だったから

同情<アワレミ>、憐情<アワレミ>、不憫<アワレミ>





「好きだから」



「君のその暗夜の向こう側に見えた黎明」



「夜は必ず明ける」





光明<ヒカリ>が晦冥<ヤミ>を照らす

に寄り添って





「でも、私は夜も大好きだけどね」





そうして莞爾<ワラウ>





「もし、それでも君が不安になるなら
 私は何度だって……」

「何度だって、何ですか?」



「何度だって救うよ
 何度だってこの手を伸ばす
 君が手を伸ばすことすらできないのなら、抱き上げてだって……

 ここには、ちゃんとあるよ」




世界<キミノイバショ>は










それは彼がを知る前のこと









2008.1.10

前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ