G*R Dream
□存在世界論
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「私が君たちを助けたのは、同情じゃない」
「!」
聡明な瞳が、見透かす
六道骸が1番不安に思っていたこと
彼にとって彼女はかけがえのない大切な存在
けれど彼女にとって自分は?
ただ、可哀相だったから
同情<アワレミ>、憐情<アワレミ>、不憫<アワレミ>
「好きだから」
「君のその暗夜の向こう側に見えた黎明」
「夜は必ず明ける」
光明<ヒカリ>が晦冥<ヤミ>を照らす
花は緑に寄り添って
「でも、私は夜も大好きだけどね」
そうして莞爾<ワラウ>
「もし、それでも君が不安になるなら
私は何度だって……」
「何度だって、何ですか?」
「何度だって救うよ
何度だってこの手を伸ばす
君が手を伸ばすことすらできないのなら、抱き上げてだって……
ここには、ちゃんとあるよ」
世界<キミノイバショ>は
それは彼が愛を知る前のこと
2008.1.10