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□未定(政幸)
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私の前に、一人の武者が立ちはだかった
男と言うより、少年と言った方が似つかわしいその武者は、
片目を眼帯で覆った瞳で
私を、捕らえて放さない
いや、
放さないのではなく
私が、離せないのかもしれない…
「儂は伊達政宗と言う者だ!
お前は何と言う、名乗れ!」
早く声が聞きたかった
だから、何時もは自分からなどした事のない
名乗りを上げた
「私は真田幸村と申す者
親方様の為、貴殿の命頂戴致す…!」
「まぁ待て、幸村」
「………………は?」
「その立ち姿、声、そしてその心意気…、
儂はそなたが気に入った!」
「…………はっ!?;;」
「よって、そなたを奥羽に連れて戻る!」
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