ガンダムSEED部屋
□Can you escape ?
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「起きろ‥!レイ!」
聞き慣れた、しかし最近は耳にしていなかった声にレイは薄く目を開く。
「だ‥れだ‥。」
「バカ!俺だよっシンだ!」
「シ‥ン‥!?」
一気に上体を起こすと、上にのしかかっていたシンがうわっと叫んで転げ落ちる。
「つ‥、何すんだ‥。」
「私‥俺の上に乗っていたお前が悪い。そんな事より、何故お前がAAに居る!?」
「バーカ。お前を助けに来たに決まってるだろ?いいから早くここから出るぞ!」
「AAを‥出る。」
「なんだよ?皆、心配したんだぞ。ルナやヨウランや‥艦長も、議長も。」
「ギル‥が。」
「そ!分かったらさっさと着替えろ。20秒だけ待ってやる。」
ラクスにもらったヒラヒラ・フリフリのついたネグリジェを決まり悪そうに脱ぐ。何週間かぶりで身につけたスーツは、何故か自分とは関わりの無いもののように思えて妙な気分だった。
闇に紛れて廊下を走り抜ける。
何だか‥思考が定まらない。
ほんの少し戦闘から離れていただけでこうまで勘が鈍るものなのか。