ゴミ詩T

□さよならX'mas
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【さよならX'mas】



white X'mas
雪で化粧をした街は一層盛り上がる
一年前の僕は浮き足立ってこの街を歩いていた

子供の声 人々のざわめき 商店街のBGM
全てが心地好い旋律となって心をくすぐったあの時
でも今の僕には何もかも遠く聞こえる
届かないんだ

一時間前の「さよなら」
耳から頭へ そして全身に反響して僕は鐘になる
まるで夢の中にいるみたい
僕は浮ついた足でこの街を歩いている
ポケットにしまい込んだ指輪が酷く冷たく感じた

二時間前の「さよなら」
打ち込まれた絶望
white X'mas その白は僕の頭の中を映した様

「なんで?」劣等
「なんで!」葛藤
握り締めた指輪が酷く重く感じた

あの人のために用意した指輪 今はただの鉛
あの人のために準備した心 今はただの鉛

いつしか街は活動を止め 静寂が支配する時間となる
今頃あの人は夢の中 指輪のことなんか知らずに
僕の気持ちは夢現 指輪が現実を突き付ける

地に足が着いているのかいないのか?
一年前と同じ でも全く違うこの感覚
浮ついた足でもう少しこの街を歩いてみよう
merry X'mas




 

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