ゴミ詩U

□神ガ見捨テタ君ヘ
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【神ガ見捨テタ君ヘ】



幼い頃に父を亡くした 母は何人もの男と結婚し離婚した
ほとんど顔を知らぬ父が居る 無論名を知らぬ父も居る
友と呼べる人物など一人も存在しない
かつて出来た友は残念ながら既にこの世には居ない
愛してくれている人が居るかと言われたら…恐らく居ないだろう

君は凄まじく不幸である しかし一番ではない
まだ何処かに そう君の知らない何処かに
君と同じ様に不幸に苛まれている人が居るのだ

幸せとは十人十色である 同様に不幸も十人十色だ
君にとっての最大の不幸とは 君自身の不幸であろう
何処かに居る誰かにとっての最大の不幸は その人の不幸である
人は誰でも不幸で一番になることなど出来はしない
それは救いか 将又絶望か 決めるのは君自身とも言えるだろう

神は君を見捨てた 手を差し伸べることなどありはしない
だから君は苦しみ 悶え そして掴み 奪われ 沈んで行く
親を失い 知らない親を得て失い 友を失い 一人になり
一つ不幸を味わい 慣れた頃にまた不幸が訪れる
溺れている 不幸に溺れている 深く溺れている

諦めるか? 楽になるだろう 全て諦めればどんなにか…
そうして君は楽を手に入れたとしよう 其れは君にとっての幸せか?
もしも君自身が其れを幸せと認めるならば 其れは幸せなのだろう
しかしどうだ? 何も感じなくなった君は本当の君か?
其れは幸せと言う名の至高の不幸だと云うことに気が付かない
そんな君はやはり不幸だ 救われない
では諦めず向き合うか? 実に不幸だ

君の考え次第で君の人生の価値観は自由に変わる
しかし神が見放している時点で君は実はどうしようもない
そうだ 君は「私」に選ばれた だからもう仕方が無い




 

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