「ただいま」
「…おかえり」
「良い子にしてた?」
大きな手で頬を撫でる。
「何だよそれ……ガキじゃねーんだから。」
久しぶりに触れられた頬が熱くなる。
会えなかった時間を埋めるかのように、抱き合い深いキスをする。
「子供相手にこんなことできないよ
」
ネクタイを緩めながら壁に押し付けられる。
「待たせた分、覚悟しろよ…オッサン」
挑発的な言葉と共に彼の首へ腕を回す。
「お手柔らかにね……」
甘い言葉と困った様な笑みとはかけ離れた噛み付く様なキスをして。
そのまま二人崩れ落ちた。
―スーツとネクタイ
12.11.13blog投稿