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□手を伸ばしても
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欲しくて欲しくて仕方ないモンてのは、どんだけ手を伸ばしても届かない。
そう頭で分かってたって、馬鹿みたいに手を伸ばしてた。


いつか届くと信じてさ………。








「キスして?」

子供をあやす様な、頬に触れるだけのキス。
「ちがう、ちゃんと…して?」

熱が頭を揺らす。

「でも……」
「はやく……」

だだっ子みたいに手を伸ばして、躊躇う彼の唇をせがむ。

「……もっとぉ」

触れるダケじゃ嫌だ。

「…っふぁ……足りない…。」

もう一度唇が触れれば、自ら舌を絡めて貪る。息なんて出来なくなっても良い。
離しちゃ……嫌だ。





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