颯爽デイズ

□スマイル、スマイル!
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ニコニコと私に訊ねる黒短髪の男性。

考えろ木崎陽呂。今すべき事は何だイエスボス考えるまでもないそうさ今すべき事は命乞い!



『あ、すみません私怪しい者ではありません本当にここにはツナさんに連れてこられたんですそして獄寺さんにここにいろと言われたんですだからお願いします殺さないで下さい』

「ん?や、別に殺さねぇよ!そっか、ツナと獄寺の友達か!」

『…いや友達といいますか…これが友人関係なら多少デンジャラス過ぎな気がしなくもないですが…』

「俺は山本武だ。よろしくな!」

『あ、はい、えっと私は木崎陽呂です!…おそらくこれからお世話になります』

「世話?」

『…どうやらここで働くみたいです、私』

「(遠い目…)へーそうなのか!それなら尚更よろしくって事で!」



山本さんというこの男性は害は無い…のかな。とても友好的な人に見える。

しかし気は抜けない。何が起きるか分からない。警戒心を忘れるな自分。



「しかしツナと獄寺にこんな可愛い友達いたなんて知らなかったな!」

『あ、可愛くありませんしそういうお世辞結構ですよ、寧ろ私周囲から色々残念な目で見られるような人間なので』

「ははっ!陽呂って面白いのな!」

『あれ、何だろう若干会話のキャッチボールが出来ていないような気がする』



山本さんは絵に描いたような爽やかな笑顔を向けてくる。悪意はなさそうだ、多分。

きっと真っ直ぐな人なんだろうな。こっちに来て散々な事ばっかりだったから少しこのほんわかな雰囲気に癒されるかもしれない。



『山本さん、あなたはこの先私にとって大切な存在になる気がしてきました!』

「お、何だ?告白か?」

『すみません私の発言が軽率でした言葉を選ぶべきでしたすみません』



何言ってんだ自分。山本さんの言うとおり今のは完璧告白だよ。告っちゃった感じだよ馬鹿。



「そういえば、陽呂はここで何して働くんだ?」

『あぁ…私和食料理人の見習いなんですよ。それを知ったツナさんに連れてこられたので…恐らくここの厨房に入るのではないかと』

「和食料理人か!ちょっと違うけど俺の実家寿司屋なんだぜ!」

『え!?本当ですか!って事は山本さんも握れちゃったり…?』

「あぁ、一応握れるぜ!」

『うおおぉ!ちょ、今度是非教えてください!本物の寿司の握り方知りたいです!』

「よし、じゃあ今度一緒にやるか!」

『いよっしゃあ!有難うございますー!イタリア来て良かったー!』



はいそこ単純とか言わない!こうでもしなきゃやっていけそうにないから精神的に挫けそうだから!

…でも寿司の握り教えてもらえるのは本当にラッキーだったな。


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