颯爽デイズ
□いざ宮殿へ
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獄寺さんにすぱこーんと頭を殴られ大人しく大広間へ。
…シャンデリアが眩しいぜイェア!なんかもうここで舞踏会開けちゃいそう。世界中のセレブとか集めちゃえばいいんだよツナさんなんて。や、実際集めちゃったりしてんのかな。つかせめてツナさんがここにいてくれればなー獄寺さんと2人とか本気場の空気もたないんですけど!
「適当にそこらへん座ってろ。俺は今から招集かけてくる。いいな」
『…ういーす』
そう言って獄寺さんは大広間から出て行こうとした。が、すぐにこちらを振り返った。
「あ。…木崎」
『はい?』
「もし俺がいない間に誰かここに来たら、ちゃんと十代目につれて来られたって言えよ。じゃねぇと場合によっては殺されるからな」
じゃあ行ってくる、と言って彼は出て行った。
…ん?
今凄く物騒な言葉が聞こえた気がした。
え、殺される?誰が誰に?え?ちょっと待って疑問だらけなんですけど。
…ってか結局ここって何の集まりなんだよ…!殺されるとかそんな会話が普通に成立しちゃうような危ない場所に連れて来られた訳か私は!?信じらんない寧ろ信じたくない…!
はぁ…と深い溜息とつきながら辺りを見渡す。
言われて見ればただではない雰囲気が漂っているようで。というよりこの建物の大きさからして只者ではないでしょあの人達。一瞬本気で観光名所と間違えるような素晴らしさだからねこの…屋敷?宮殿?どっちでもいいけど。
…でも何だかツナさんも悪い人には見えないし…イケメンだけど。獄寺さんもいかつい見た目に反して結構面倒見の良い人なんじゃないかな、とか思ったり。イケメンだけど。
これからの事を考えてみてもきっと私の脳内で想像出来るレベルじゃない事が起きそうな予感がして、大人しくこの状況を受け入れようと試みた。
だって絶対この場所じゃ常識なんて通用しない。何だかそんな気がする。
はぁ…と本日二度目の深い溜息をついた時だった。
先程獄寺さんが出て行った扉が静かに開いた。
「ツナー?ここにいるのか?」
『…』
「…ん?…お前誰だ?」
またしても現れたイケメンに私の体は凍りつく事になる。
(待って獄寺さん。)
(これ私早速殺されるパターンですか)
(んー…知らない子、だよな…?)
<05‐いざ宮殿へ‐> Fin.