□見えてる?
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オマケ
※サル女体化

「ほら、行こうよカフェ!パフェ食べたいな!」
「カフェ…?」
「もしかして…目が治ったのかい?」
「正解!ほら!」

じゃーんと眼鏡を外して目が見えることをアピールするサリュー。
約2ヶ月半、かなりの時間を費やしたが無事にサリューの視力は回復した。他にもフェイやギリス達も回復しており、もうフェーダに身体的な衰えを見せるものはいない。

「ふふ、今朝起きたら治ってたんだ!これで、もう眼鏡が無くても見える」

とは言いつつ、眼鏡をかけ直すサリューに2人は首を傾げた。

「あ?見えるんじゃないのかよ?」
「ぁ、その…2ヶ月も眼鏡かけてたから…無いと寂しい気もして…。ギリスに頼んで、度のない眼鏡にしてもらったんだ」

嫌だ嫌だと言っていたのに寂しく感じているせいか、珍しくほんのりと頬を染めながら言う。その仕草は、まさに女の子らしい。

「ふーん、お前もちょっとは女っぽいとこあるんだな」
「ガルシャア、紳士としてそういうことは言わないものさ。いいじゃないかサリュー、似合ってるよ」
「…えへへ、ありがとうヴァンフェニー…」
「いいえ」

スッとサリューの手をすくい、手の甲に唇を落とす。その姫として扱う態度に顔を更に赤らめたが、すぐに普段の顔に戻った。

「さ、姫であるボクを早く素敵なカフェに連れて行ってもらおうかな?」
「はいはい、お姫様」
「ねーぇ、ガルシャアはやってくれないの?」
「あぁ?なんで俺まで?」

まったく空気を読めないんだね、そう言いながらガルシャアに近づく。

「ほらガルシャア、屈んで?届かない」
「ん…?」

サリューは以前、カフェでやった時のように頬に両手をあてて軽く唇を重ねる。

「ぉ、おまっ…!!」
「ふふ、これで許してあげるよ。分かってよガルシャア、ボクはこれでも女の子だってことを」

いつもの、普段通りの顔で言う。この堂々とした姿こそ、どこか男性のような力強さを思わせるもの。
けれど、そこがサリューの魅力でもある。女性の凜とした凛々しさと男性のような力強さ、まさに皇帝と名乗るにふさわしい姿だ。

「ま、パフェ食べる時は眼鏡外すけどね」
「な、本当にその眼鏡いるのか?」
「だからガルシャア、変なことは言わないんだよ」

この日常が、彼ららしいのである。

【完】
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