ダークシグナー編
□TURN-44
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牛「ふん、何が仲間の想いだ」
牛尾は外へと出ていた。
牛「ん?チューリップか。さまにならねぇが、しょうがねぇ。へへへっこれを深影さんに・・・」
牛尾は花壇に咲いていたチューリップの花を1つ抜き、自分と深影がいい雰囲気になっている所を想像した。
牛尾がデレデレと笑っていると、先ほど牛尾に近づいた男の子が立っていた。
「お、お前いつから!?着いて来るな。しっしっ」
男の子は牛尾の後をついて行く。
牛尾が角を曲がろうとしたとき狭霧とジャックがいた。
2人は何かを話しているようだった。
話の内容は狭霧がジャックに告白しようとしたが、ジャックが止めたシーンであった。
牛尾はそれを聞き、抜いたチューリップの花とともにしおれた。
すると男の子は後ろに気配を感じて振り向いた。
後ろにいた人物はマーサで静かに牛尾に近づく。
マーサは牛尾の耳を引っ張り、引っ張って行く。
牛「ぃてえっ!!何しやがるんだ!?」
牛尾が連れてこられた場所は台所だった。
台所にはすでに咲羅がいて調理を始めている。
『あ、マーサ・・・って牛尾さん?何で・・・?』
マ「これから夕飯の支度だ。ビシビシ手伝ってもらうよ!」
牛「ちょっと待てよ!俺は客だろ!それに手伝いならもういるじゃねーか!」
牛尾は咲羅を見る。
マ「知らないよ!今回は人数が多いからね、咲羅だけじゃ大変だろ!さぁ、働け働け!」
マーサは牛尾にハートがプリントされているエプロンを渡す。
牛尾は渋々手伝う事にした。
牛尾が雑に野菜を切る度にマーサがおたまで牛尾の頭を軽く叩く。
『クス』
咲羅はその光景を見て微笑んでいた。
咲羅の手伝いもあってか、料理は何とかできた牛尾だったが、次はトイレ掃除とマーサに言われ、トイレ掃除をやりに行った。
牛「何で便所掃除まで俺がやらなきゃならないんだよ」
マ「文句言うんじゃないよ」
「俺も手伝う!」
牛「おお!頼むぜ!」
男の子は牛尾の手伝いを始めた。
牛「助かるぜ!それにしてもちょ〜っと人使いが荒いんじゃねぇか?」
マ「こき使われて体動かして少しは気が紛れたんじゃないのかい?」
牛「!」
マ「失恋ぐらいの悲しみはちょっと体動かして働けば、何てことないんだよ。サテライトには悲しみや苦しみを乗り越える人たちが揃っているんだよ。あの子、タクヤだってねぇお父さんを強盗事件で亡くしてるんだよ」
牛「えっ?」
牛尾はタクヤを見る。