ダークシグナー編
□TURN-42
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ク「先行はもらうぜ!ドロー!“BF-黒槍のブラスト”を攻撃表示で召喚!(ATK:1700)」
イェ「ほぅ・・・BFを中心としたデッキ構築ですか。ふむふむ・・・」
ク「もういっちょ!“BF-疾風のゲイル”も攻撃表示で特殊召喚だぁ!(ATK:1300)こいつは自分フィールド上にこいつ以外のBFがいる時、手札から特殊召喚できるんだぜ!カードを1枚伏せてターンエンドだ」
イェ「おやおや、モンスターとチューナーを出しておきながらシンクロ召喚はしないのですね」
ク「へへへ、さぁそっちのターンだぜ!」
イェ「後悔することにならなければよいのですが、ヒッヒッヒッヒ・・・」
*
*ゴドウィン邸*
遊「ジャック・・・何を・・・」
ジャ「貴様がどうするべきか、教えてやると言ってるんだ!」
ジャックはまた遊星を殴った。
ジャ「何だその目は!?そんな捨てられた飼い犬のような目をしているから、鬼柳に敗北したんだ!俺は貴様が憎い!この俺をキングの座から引き摺り下ろし、屈辱を与えてくれた貴様が!あの時の不動遊星はどこへと消えた!?死んだのは鬼柳じゃない!遊星、貴様の方だ!」
遊「!」
ジャ「俺は戦えるぞ。鬼柳はかつての友であっても今は倒すべき敵!」
遊「・・・俺は・・・」
ジャックは遊星の胸ぐらを掴む。
ジャ「もし奴が恨むなら、何倍にもして恨み返してやる!それができん貴様など、ただの抜け殻だ!」
ジャックと遊星は互いに殴りあう。
遊「俺は・・・死んでなどいない!」
ジャ「っ・・・その目だ・・・」
*
可「ねぇ・・・どうしてサテライトに行かないなんて言い出すの?」
場所は変わり、龍亜と龍可は話している。
亜「ほら、俺ってお調子者じゃん!だから周りの人から“お前は妹を守るヒーローなんだぞ”とか言われてさ、自分でもその気になっちゃって・・・バカだよね!けど、あのディヴァインって人に負かされた時、思い知らされたんだ・・・俺はヒーローになれないんだって・・・」
可「龍亜・・・」
亜「俺ずっと言わなかったんだけど、小さい頃ちょっとだけ龍可の事が邪魔だなぁーって思ってたんだ。足手まといってさ・・・龍可がいるから町のデュエル大会にも、キングのサイン会にも行けないって」
可「・・・知ってた。私、よく病気してたもんね・・・そのせいで龍亜も外に出る事が出来なくて・・・私、いつか謝ろうって思ってたの。ホントごめんね」
亜「止めてくれよ、龍可に謝られたりしたら俺、恥ずかしいよ!」
可「え?」
亜「龍可はすごいよ!だってシグナーだもん。大昔の戦士の生まれ変わりだもん。俺とは違うよ。本当の足手まといは俺だったんだ。俺なんかがついていったら邪魔になっちゃうよ。俺こっちで応援してるから!フレーフレー龍ー可!ダークシグナーを倒せ!オーー!」
可「バカ・・・私だって怖いに決まってるじゃない。こんな時に龍亜がついていてくれなくてどうするの?」
龍可は泣いている。
亜「龍可・・・」
可「ヒーローじゃなくたっていい。今までみたいにあたしの事守ってよ・・・」
龍可はしばらく泣いていた。