ダークシグナー編
□TURN-36
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アルカディア・ムーブメント内では、アキがデュエルロボットとデュエルをし終えていた。
その様子をディヴァインが上の階から様子を見ていた。
「ここの所、十六夜のパワーは下がり続けています」
部下の一人がディヴァインに近寄る。
「彼女の場合、心の凶暴性がそのままサイコデュエルに直結するのですが・・・」
ディ「復讐のエネルギーを持続させるというのは思いの外大変な事だからな」
「彼女の心の中に変化が・・・」
ディ「ま、原因は分かっている」
ディヴァインは遊星の顔を思い浮かべた。
アキがデュエル場から出てくると、ディヴァインが待っていた。
ディ「どうした?体調でも悪いのか?」
アキ「別に」
アキは素っ気なく答える。
ディ「悩みがあるなら聞こう。私達は仲間なんだから、隠す必要はない」
アキ「悩みなんてありません」
ディ「アキ、私達サイコデュエリストは世の中の異端児だ。望んでもないのに生まれながらに能力を持っていた。そしてその能力のために友達から、親から、社会から差別されてきた。君もずっと孤独だった。私は君のような仲間の居場所を作るために、このアルカディア・ムーブメントを創りあげた。私なら君を解ってあげられる。君の中にある怒りを止める事は私にしか出来ない」
アキ「分かっています」
アキはその場を去ろうと歩き出す。
ディ「遊星には君を救えない」
ディヴァインが言うと、アキは反応し歩みを止める。
ディ「君を救ったのはこの私だ。行き場のない心の居場所を作ってあげたのはこの私だ。その恩を忘れないでくれたまえ」
ディヴァインは偉そうに言う。
アキは何も言わずその場から去った。
ディヴァインが微笑むと携帯が鳴った。
ディ「何だ?」
「ディヴァイン様、氷室という男性が面会したいと」
ディ「氷室?元プロデュエリストが?」
*
アキは自分の部屋のベランダにいた。
遊[何度でも受け止めてやる!全部吐き出せ!お前の悲しみを!]
アキは遊星の言葉を思い出していた。
アキ「どうして奴の事を思い出す?」
アキは険しい顔をしたのだった。