恋愛加速度
□Pace.01
1ページ/4ページ
ほんと
私にはどうでもいい事だったんだ
ただ、偶然その時は
すごくお腹が減っていて
模試の結果が芳しくなくて
生理の真っ最中で
切り忘れた前髪が鬱陶しくて
ちょっと鼻づまり気味
そんな小さなモヤモヤが不幸にも重なっていて
そんな時、彼らが目についた
そう、それだけのこと。
だからこの日彼と出会ったのは、そんな災厄の一つだったんだ
そして私は崖下を窺う暇もなく、見えない力に責っ付かれて
未知の世界に突き落とされる事になる
それは万有引力の法則に従い、私をどんどん吸い込んでいくが
今はまだ、初速度のお話。
恋愛加速度
レンアイ カソクド
.