Ge×3

□SSS
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黒鴉x高山

5期100話の後日話捏造やネガティブ注意
(ネタバレ…とかでは無いかと。)










あの悪夢から覚める度に、
何か過ちを犯す度に、
心の何処かで思うのです。

やはりあの時、
私は死んでおくべきだったのでは、と。




To be or Not to be




毎度自分はどうして、
このように答え難い質問を、
彼に投げかけるのか。
自己嫌悪や後悔など、
一人内側に垂れ込めて
おけば良いものを。

やはり私は彼に甘えているのか?
恋仲という関係に託つけて。

言って後悔しておきながらも、
黒鴉は目の前に居る、
幼い恋人の返事を待った。
ほとんどを柔らかな髪で隠された顔の、
その表情は読めない。


「もし私があの時死んでいれば、
貴方はどうしていましたか?」


亡き殻を抱いて涙を流していましたか?

ただ呆然と私の肉塊を、
見下ろしていましたか?

でも後追いはしないでしょう?


追い詰める気など黒鴉に毛頭ないが、
この空気はそんな色をしてみせている。

私があんなことを、言わなければ。
否、いっそ私がいなければ…


空気を不味いものにした申し訳無さと、
何も答えないことへの不安と憤りが、
黒鴉に恋人へ背を向けさせた。

現実から逃げたいが為に死に憧れ、
止めて欲しいが為に恋人を問いただす。


私は最低だ、何と卑怯な思考回路だろう。


心臓を裂く切っ先など、
有り余る程にある。
背中の羽が、死にたがりの私を、
常に手招いている。


「やはり死ぬべき、でしょうか…」

「……。」


呟いた言葉に返事は無い。

しかし右腕の痣が、
ジクリと痛んだような気がした。
それは自身の自己嫌悪ではなく、
幼い手に捕まれたから。

黒鴉が振り返ると、
音も何も立てないで、
黒鴉の恋人は泣いていた。

涙に濡れた目が、
鋭く睨んでいた。


「もし僕を一欠けらでも愛しているなら、
二度とそんなこと言わないで下さい。」


黒鴉は理解した。
過去よりも自身よりも現実よりも、
恋人の涙が何よりも、恐ろしいことを。


私の心の臓物は、愚問に包んで
捨て置きます。
沈黙と共に、死すべきその時まで。





To be or Not to be


貴方を愛し続ける為なら、
生死の問いなど愚問に等しい










***************


暗ぇwww
やはり私の中で黒鴉は
絶賛ネガティブ妖怪です(^^)←偏見



ご拝読ありがとうございました!
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