Ge×3

□短夜に幸福を
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すでに一度繋がった秘所は、
蒼坊主を難無く受け入れ包み込む。

苦しそうでいながら、
快感を確かに感じる鬼太郎の、
その表情とは裏腹に。


「あッ…はっ、んん…あ!」

「っ…鬼太郎、」



内側に在る熱い異物を感じているのか、
内壁や入口はヒクついている。
重なりを進めれば進めれるほど、
蒼坊主に絡み締め付ける。

そしてそれに反応してか、
一度欲を吐いたはずの蒼坊主の牡は、
先程の行為を忘れたかのように、
大きく猛々しくなる。


「ッ!…は、すげぇいい…」


『溶け合うとはまさに、
この時のことを言うのではないか?』

そんなことを、蒼坊主はぼんやり考えた。


「んッ…に、い…さんっ」

「っああ…」


早く、もっと、快楽へ。
その為に二人は、
急性に態勢を整える。

獲物を逃がすまいとする蜘蛛の様に、
細い脚は雄々しい身体を捕らえた。

何と淫らで無意識な行動だろうか。


「はあ…あ、あ…入っ、たあ…」

「ああ、入った、な。」


蒼坊主が壊れ物のように細い腰を抱けば、互いの躯は更に一つになった。
その深い挿入を伴って。

それを成すまで動いた際に、
擦れ合い漏れた互いの嬌声は、
口付けによって無に帰する。


「っ…動くぞ?」


接吻を解くなり蒼坊主が言う。

その言葉と苦しい程に
大きくなった蒼坊主の体積。

それは求め求められているという、
存在という名の、幸福の実感。

返事代わりに鬼太郎は、
そのか細い腕を首に絡めた。


「ひ、い…あッ…っあああ!」


首を交えているがために、
甘く甲高く囀る(サエズる)声は、
蒼坊主の耳によく届く。

鬼太郎は思いの外強い快楽に、
意識を失うまいと腕に力を込めた。


「んっん…やッ…ああっ!」


今宵二度目の情事であるからか、
さすがの若い二人も
"速さ"や"激しさ"よりも、
ゆっくりと味わうような行為。

しかしその分蒼坊主は、
自身を鬼太郎からぎりぎりまで抜き、
また深くずぶりと挿入する。
その重く執拗な腰使いで、
幼い恋人の内部を刔った(エグった)。


「んああっ、あ…ひッあっ!」

「っは…あ、此処か?」


奥の小さな痼(シコリ)を
亀頭で擦り上げたならば、
返事のように鬼太郎は啼いた。
小さな躯をしならせて。


「は、はあ…鬼太郎…!」

「んっあ!ぁあ…あー!!」


蒼坊主は其処を重点的に攻め、
己をも絶頂へ導く。
今夜二度目の吐精感は目の前で。


「鬼太郎ッ…くあっ!」

「あっや、あ…蒼にッ、あああー…っ!!」


二人は再び互いの汗と、
熱い白濁で躯を染めた。
その睦事の背後の幸福感と共に。



「んっ…あ、蒼、兄さん…」

「鬼太郎…」



ただの疲れか精を放出した脱力感からか、
それとも幸福に満ち足りたのか。
情事の余韻の波に攫われ(サラわれ)、
蒼坊主と鬼太郎は眠りに落ちた。

別れるその時まで、
この短い幸福感を忘れぬ為に。









短夜に幸福を



貴方がいる夜は短い、されど幸せで






*****************


過去の改訂版です。

なんか蒼兄さんも高山も
なんやかんやで色好き
みたいな話になってしまった…orz

でも蒼兄さんと鬼太郎は
滅多に会えないんだから
イチャイチャしてればいい(^^)





完読ありがとうございました。
お帰りはCLEARでお願いします(^^)
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