風ノ行方4

□act.9
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ヴォルデモートと対峙した後、気を失ったあたしはリーマスの部屋で目を覚ました。

その時には、すでに無罪を勝ち取ってきたハリーが、誇らしげに笑っていた。




リーマスは何も聞かない。

リーマスだけでなく、シリウスもおじ様もハリー達でさえ、あの話題には触れようとしなかった。




それからあっという間に数週間が過ぎ、毎日毎日本部の掃除をしているあたしたちの元にホグワーツから封筒が送られてきたのだった。




「教科書のリストが届いたよ。カリンのはハーマイオニーが一緒に部屋に持って行ったよ」


そう言うロンの手には、見覚えのある封筒が3つ。
どうせ教科書のリストやらが書いてあるのだから、準備は急がねばならない。
ハリーのベッドに座っていたあたしは、重たい腰を上げてハーマイオニーと共同で使っている部屋へと向かう。


「ハーマイオニー?」


部屋の扉をあけっれば、ベッドの上でこちらに背を向けて固まっているハーマイオニーの姿。
一体何があったのかと疑問に思い声をかける。



「カリン!どうしよう、私ッ…私、今年から監督生だって!!」


バッと羊皮紙を見せてくるので、それを破らないように受け取って目を通す。


「へぇ、さすがハーマイオニー。頑張ってね!」

「うんっ、私精一杯頑張るわ!」


にこにこ笑顔で言葉を綴るハーマイオニー。

勉強も誰もが認めるトップレベル。
典型的な優等生。
ハリー達に付き合って多少非難される事があるが、それを差し引いたとしても彼女が監督生になることに意見する人物はいないだろう。






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