風ノ行方3
□act.4
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「とにかく、今はカリンの身の安全を確保しなくてはならないだろう」
シリウスの意見に、皆が頷く。
まぁセブルスはピクリとも動きはしなかったけれど…
「でもどうやって…?」
時空を越えたってヴォルデモートは追って来る。
ようするに、どうしたって逃げ場はないのだ。
「…わしはこの3日間、ホグワーツを留守にしていた。とは言っても、城の外にはおったのじゃがの」
「どうしてですか?」
全く顔を出さないと思ったら、ダンブルドアはホグワーツの外にいたらしい。
「簡単な話じゃよ。強力な魔法結界を張っていた」
「結界…?」
「その結界はどのくらい持ちこたえる事ができるのですか?効果は?」
頭にハテナを浮かばせるあたしの横で、リーマスがダンブルドアに問う。
結界か時空間移動か、どちらの方が有効なのかはあたしにはわからない。
ダンブルドアもフム…と小さく考え込んでしまった。
「そうじゃの…ヴォルデモートが過去から戻り、結界を破るまでは早くとも数週間はかかるであろう。それまでに、闇に引きずられにくくする為に彼女に魔法の訓練を行ってもらう」
「く…訓練!?」
「しかし、それだけでは……っ」
「そうじゃ。今はヴォルデモートの手から完全に逃れる術はないのじゃ。できることをやるしかない」
大人たちの話し合いはヒートアップする一方だ。
だが、今はそれしか方法が無いというのならば、飲み込むしかないだろう。
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