風ノ行方
□act.19
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久々のリーマスの授業があった今日。
授業の後にちょっとでもお話をと思ったが、そうもいかなくがっくりしていたが、夕食後に私室へ来てもいいという許可が下りたので、今、お部屋へと向かっています。
もちろん今日はちゃんとキャンディを口に放り込んできました。
『カリン、また出かけるの?』
『ははは…お願いハーマイオニー』
出掛けに通った談話室でハーマイオニーに見つかってしまい、へこへこしながら出てきたのだった。
まぁ、ほんとにいいかげん苦しいものがあるよなぁ…
時期を見てちゃんと話をしてあげないと。
せっかく信頼してくれているのに、それじゃあハーマイオニーがあまりに不憫だ。
色んな角をぐるぐるぐるぐる回って、ようやくたどり着いたリーマスの部屋。
心臓がドキドキと激しく脈打っている。
ノックをしていいのか(いや、いいはずなんだけどさ)、なんとなく迷っていた。
だって緊張するんだもん!!
カツーン カツーン
「げ」
やばい。
誰かがこっちの方へ歩いてくる音がする。
さすがに他の目がある前で堂々と教師の私室へ入るのはよろしくない。
慌ててノックをしようとした瞬間、バッと扉が開かれてそのまま中へと引き入れられる。
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