風ノ行方

□act.13
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今日はルーピン先生の授業。

ペラペラと教科書をめくりながら、先生が教室に入ってくるのを今か今かと心踊らせ待っていた。



「おいハリー、カリンのやつさっきから顔がずっとニヤニヤしてるんだ。不気味…ブッ!」


「何よロン、ほっといてほしいわ。人の顔ジロジロ見る前に呪文の1つでも覚えたらどうかしら?」



前の席に座っていたロンが、ハリーにボソッと耳打ちしたのを聞き逃していなかったあたしは、開いていた教科書でロンの頭を叩いた。

分厚い教科書の角だったので、ロンは見事にヒットされた頭を押さえ、机につっぷしている。



「ったく。だから男の子は………ん?」



たまたま開いたページには、奇妙なイラストが描いてあった。

…見覚えが、あ…る?





「あああぁぁぁあぁあ!!!」



「またかよぉ」

「カリン…」


ロンが頭から耳へと両手をやり、ハリーが呆れた目であたしを振り向いたが、そんなもの関係ない。

それどころじゃない。


どこかで見たイラストだと思ったら狼人間の記述に関するものだった。




忘れていたが、今日は……



スネイプの授業。








この授業をやめさせなければ……




あたしは他の生徒が注目しているにも関わらず、教室を飛び出した。




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