風ノ行方
□act.3
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ダイアゴン横丁。
いろんなお店がある。
ローブを売っていたり、箒を売っていたり、おやつだったり、
動物だったり。
本当に色んなお店がある。
今、その横丁を歩いてます。早足で。
なぜならば。
あたしの買い物に付き合ってくれている人。
あたしの前を大きな歩幅でスタスタと歩く、レディに対して優しさのかけらも見当たらない、セブルス・スネイプその人だったからだ。
見たい。
色んなお店見たい!!
でも、なぜか約束していた今日という今日に限ってマクゴナガル先生に急用が入ってしまい、一緒に行ってもらえなくなってしまったのだ。
そして、たまたま校内に一人だけ手が空いていた人物。
それがスネイプ先生。
ダンブルドアの目に留まってしまった彼は、哀れにも子供の付き添いで買い物に出かけなくてはならないハメになってしまったのだ。
「あのっ、スネイプ先生。まずはどこへ、行くんですかっ?」
身長(足の長さ)にかなり差があるので、スネイプ先生が普通に歩いても、あたしはそれについて行くのがやっとで、自然と息が切れてきてしまう。
「・・・まずは、銀行だ」
「あ、はい!」
銀行…って………
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