風ノ行方4

□act.2
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「「なんか元気ないな?」」


綺麗なステレオがハモる。


「カリンが来たって!?」


バンッと音を立てながら扉を開けたのはジニー。


「ジニー…;ここにいるから、扉くらいは大人しく開けようね」

「そう言うなよ。ジニーもカリンに会うの楽しみにしてたんだ」

「ロン!」


どうやらウィーズリー一家は、揃ってブラック家で休暇を過ごしているらしい。
つい2〜3日前まで会っていた面々なのに、少しだけ懐かしく感じる。


「カリンは私と一緒の部屋よ!」


来て来て!とばかりに腕を引っ張られ、ロンに目配せしてからジニーについていく。

階段を上がって、いくつかあるうちの部屋の1つに入る。



「私、こっちのベッドを使ってるから、カリンはそこよ」


バフッ

音を立てながら、ジニーはベッドへと飛び込んだ。
その様子を見ながら、割り当てられたベッドへと腰を下ろす。


「ねぇカリン、カリンも新学期が始まるまでここにいるんでしょう?」

「うん、多分ね。まぁ遊んでいる暇はなさそうだけど」

「宿題たくさん出てるの?ロンは遊びまくるんだって張り切っていたわ」


あたしの場合は、自分自身を守るための特訓。
そして、ヴォルデモートを殺す為の特訓。

遊んでいる暇なんて、本当は全くといっていいほど無い。






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