影裏世界

□裏夢旋律
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『五月雨の君』


これは、梅雨の頃に書いた作品です。
わかりにくかったかもしれませんが、空を少年に例えて、少女が話しかけているという設定でした。
空は大きくて、綺麗で、どこからでも私たちを見渡せる位置にいます。そんな空は、何でも受け止めてくれる存在だと思います。
そんな空も、梅雨の季節には、どうしても涙を流すしかありません。それは、きっと、誰かの涙を隠すための季節なのだと私は思います。
少女はどうしても、素直ではなく、空を羨ましいと思います。雨は自分の涙を隠してくれるけど、そんなに泣いてばかりはいられません。
青空が広がり、前を向いて歩ける頃、雨は上がって、蝉時雨が響くでしょう。
彼女は、そんな季節を待ち望んでいるのだと思います。
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