幻想歌
□君の涙
1ページ/1ページ
『君の涙』
雨音ーー
確かにそれは 聞こえるもので
何かの音を
消し去る 君
君は誰かのために
泣き続け
それは決して 誰にも
告げないね……
たまには自分の為に泣いたらどう?
君は草木のため
誰かの生命(いのち)のため
そしてーー
誰かの心を癒すためーー
『無駄な涙はないんだよ』
それは君が言ったんだね
蒼い君←
→青い君
あなたはちっぽけな私を
見捨てない
いつも いつも
『ありがとう』
少女が素直になった
瞬間
それはーー
青いままの君よりも
涙を流す蒼い君がいるときだからかもしれない