世界を繋ぐ扉
□繋がる幻想と幻想
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幾重にも重なる幻想の世界。
それは人の欲望に満ちた世界なのかもしれない。
だけど、私はそんなのに負けない。
幻想に惑わされずに私は私の道を歩く。
そして、今日も一歩また一歩と――
「今日も……ひとり………」
一人の女の子は寂しげな背中を学校に向け家路へ向かう。
そう、彼女は昔から一人。
学校で何をするにも一人。
常に一人であり続けた。
最近はもう陰口にも慣れた。
人は怖いモノだ。
人は人を貶めることしか出来ない。
「何で私は生まれてきたんだろ……」
彼女はこの世に生まれた事を初めて憎んだ。
何故、私だけが貶められる?
何故、私だけが除け者?
何故、私だけが…っ!
「ゲホッ…ゲホッゲホッ……」
何で私だけ――