すろぅらぃふ

□その4 友情と彼女の優先順位
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「な、何言ってんだよダイ−。そんなわけないだろ−」

「だ、だよな−」

「…でもさ…」

「「!!?」」



テルの一言にケンとダイは過剰反応しました。



「1週間前ぐらいに下駄箱に5枚ぐらい手紙が入ってたよ」

「「……………」」


3人は顔を見合わせました。



「「「…彼女か…」」」




全員一致の意見でした。





「…ユースケが−ユースケが−…」

「…ケンがおかしい」

「気持ちは分からなくもないけどね」



しばらくしてケンはこう言いました。



「……ユースケの彼女……見てみたい」

「……………え?」



テルとダイは絶句しました。



「…ケン…それは…いけないような…」

「いやいやいや、待ってくださいよ、大さん。俺は『友達』の心配をして言ってんの!!」

「…よくそれで友達だって言えるね」



軽い苦笑いでダイは返しました。



「でも…いいじゃん。言わないユースケが悪いんだし」

「テル…それは違います」




すると…




「な−な−、ユースケどっち行ったか見てない?」





ケンは先ほどから校門近くで話していた同級生に話しかけました。




「ケ、ケン!!?」

「月沢?…確か…駅側の方に行ってたぜ」

「マジでか。サンキュ−!!」


話終わりケンはテルとダイにニパッと笑いました。

「どうだ−!!」

「ケン、ナイス」

「………行くの?」


呆然とその様子を眺めていたダイはゆっくりと訊きました。



「「もちろん」」


予想通りの答えが返ってきました。



小さくため息を吐いたダイはユースケの苦労が初めて分かりました。


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