すろぅらぃふ

□その1 雨の日てるてる坊主
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しばらくして…―






「出来たぁ!!」





ケンが嬉しそうに言いました。





「は?もう?」

「ホラ、見てよ、ユースケ」




意気揚々にケンはてるてる坊主を見せました。






それは―…







「…何、コレ」

「え?ユースケとテルとダイと俺のてるてる坊主」

「「「……」」」




それはとても見るに無惨なものでした。




「上手いだろー!!」

「…人生最大の侮辱だ…」




ユースケがボソッと言いました。






「何その言い方!?」
「そのままの意味だよ…ああ、バカだから侮辱の意味分かんねぇか」





呆れと諦めが混ざった声でユースケは言いました。




「俺そこまでバカじゃねぇし!!アレだろ、武士の食だろ!」




長い沈黙です。






「「「…は?」」」







「…どしたー?」

「ケン、それ違う。」




ダイが静かに言いました。




「へ?そうなの?」

「やっぱバカだ」

「…そう読めないのに…」




そんなことケンが知るわけありません。




「何だよ、もー…あ、今気づいた」

「何が?バカだってことが?」




ダイ何気に酷いです。が、ケンはそんなこと気付きもしません。
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