すろぅらぃふ
□その1 雨の日てるてる坊主
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「「「……は?」」」
文字通り3人は固まりました。
「だぁかぁらぁ、てるてる坊主作ったら雨あがるだろ」
「うっわー…バカ発言キター」
「俺バカじゃねぇ!!」
ケン、バカという自覚が無いわけではありません。
「でもさ、ケン。どうやって作るの?」
「…布で?…ホラ、被服室に布とか糸とかあるだろ、きっと」
「うーん…まぁ、あるだろうな」
ダイが一応返しました。
「ヨッシャ!!じゃ、決定!!では、早速被服室にレッツゴー!!」
「待て待て待てッ」
そのままダッシュで向かいそうなケンをユースケは慌てて止めました。
「何だよ、ユースケ」
「何だよじゃねぇよ…てか…テルとダイも止めろよ」
ユースケは冗談じゃねぇ、と言った感じでテルとダイに助けを求めました。
「え?楽しそうじゃん」
「何にもしないよりは暇つぶしになるしな」
二人はこう答えました。
「……高校生としてどうだよ、ソレ」
ユースケは呆れながら言いましたが、二人がその気ならもうこのバカ…ケンを止めることは出来ません。
「…分かったよ…」
ユースケは諦めました。
「ヨーシ、行こうぜ!!」
ユースケはため息を吐きながらケンに引きずられるように。
ケンは楽しそうに。
テル、ダイはその光景を見て楽しそうに皆で被服室に向かいました。
ザー…
雨はまだ降っています。
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