短編小説

□感情屋
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こんにちは。


えっと、僕は「感情屋」って店の店長をしてます。


可笑しな店でしょ?



この店はね…僕が始めたわけじゃないんだ。



じいちゃん…半年前に亡くなった僕のじいちゃんが始めた店なんだ。


それを僕が継いだってわけ。

僕はまだなったばかりの新米店長なんだ。



あ、「感情屋」がどんな店か言ってなかったね。


この店はね、感情を操ることが出来るんだ。




例えば…欲しい感情や、いらない感情があったりするよ。


それはこの店に来たら手に入れることが出来たり、無くしたり出来るってこと。



すごいよね。





でも…じいちゃんは違った。






「この店はあまり人が来ない方がいいんだよ」







じいちゃんの口癖だった。






実際にじいちゃんが店を経営しているときに人が来たことはほとんど記憶になかった。






なんでじいちゃんはあんなことを言ってたのか…

どうして「感情屋」を続けていたのか…





僕にはわからなかった。




店を始めたらわかるのかな?






あ、実はね、この「感情屋」は僕が店長になってから今日が初めての開店なんだ。




大好きなじいちゃんのこの店を…

僕が頑張って継いでいこうと思います。





感情屋、ドキドキの開店です。






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