BANDIT

□steal.6
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いつの間にか
この想いはそこにありました


それは
天から降り注ぐ光のように幸せな暖かさと暗く深い海底に沈んでいくような息苦しさを秘めて胸に押し寄せてきました

この想いは運ぶべき場所がありました
そこに辿り着くには遠い、あまりにも遠い道でした
私は必死で進みました
道の途中は少しも目に移らず、ただ前だけを見て
それでも私には辿り着くことが出来ませんでした

遠い道は遠いままでした


胸が爛れるような痛みに耐え
締め付けられるような苦しみに襲われてもなお
この想いを知っただけでも
充分幸せだと言うのでしょうか
そう納得するべきなのでしょうか


私には、分からない
分からないのです

ただただ涙が溢れてしまうのです


ならばせめて静かに眠らせてあげよう


この哀しみが還る場所など
どこにもないのだから



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