BANDIT

□steal.5
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とある街の人混みから外れた路地の一角。
そこには2人の人間がいた。
1人は白いコートを着た青年。
もう1人はフードを深く被っていて顔が見えなかった。


「へぇ…アイツが?」


コートの青年が意外そうに声を上げる。
相手が何か話すが、その声は青年にしか聞こえない声量だ。



「ちょっと信じ難いね…せっかくだし確かめてみようか」



楽しげな様子の青年に相手がまた何か話す。



「ああ、ちょうど仕事があるんだ…ありがとう、また頼むよ」



そう言って白いコートを翻しながら青年は歩き出す。


青年の口元は弧を描きながらも、その蒼い瞳は冷たく煌めいた。



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