小説
□弱肉強食
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「(それにしても、何であんなに余裕なんだ?)」
体格だって(ボクの方が軽いけど)そうかわらないのに。
身長だってあまり差はない。
いつもボクだけが…なんというか、先にバテてしまう。
同じ男として少し悔しいんだ。
たまにはボクだってトリコを………。駄目だ、想像できないというかしたくない。
「ココ、大丈夫か〜?」
「誰のせいだと…」
「だってココ、すげぇカワイイんだぜ?ヤってる時!もちろん今もカワイイけどな!」
「言わなくていい。ていうかボクは可愛くなんかない」
早口で、真っ赤になって言った。
大体、トリコのあの笑顔の方がボクにとってカワイイ。いや、格好いいの方があってるかな。
そんなトリコにカワイイだなんて言われて動揺しないほうがおかしい。
「そーゆーのがカワイイんだって」
「ばかトリコ…」
本当に腰が痛いから、朝食は軽いものを作った。
トリコは…ってもう食べてるし。
「うめー!朝からまた頑張れるかも!ココももっと食えよ?」
「あのなぁ……」
何を頑張るかだなんて聞くものか。