小説

□喉が渇いた
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「あー疲れた…」

ココと帰ってきてすぐにオレはあの狭い自分の部屋へと向かった。

……そういやゼブラがこっそり持ってきた酒がまだ残ってたな。見た目も味もほぼ普通の水で、でもアルコールが普通の酒並みにある変わったやつを……

「やっべ!!出しっぱなしだ!」

昨日の夜中から、片付けるのが面倒でそのままにしといたんだ。
朝はオレが最後に出たからばれなかったけど…

「………ココのやつ、間違って飲んでねぇかな…」

たしか飲めない、とか言ってたよな。

…気になる。オレは心配になって様子を見に行くことにした。






リビングのテーブルを見ると、あきらかにさっきと配置の違うビンとコップが置いてあった。ビンの中身が少し減っている。

「あちゃー…遅かったか」

片付けをせずに部屋に戻るなんて、珍しいと思った。
汲んできた水を入れるビンと似たビンに移し替えるんじゃなかったな…

オレはココの部屋へと向かう。
微かにアルコールの匂いがココの部屋からした。


「ココ、入るぞ?」

「………」

本当にバテてしまったようだ。いつもならノックくらいしろとか言うのに。


部屋の中に入ると、布団の中で小さくなっているココを見つけた。
少々息が荒い。
もう少し近づいてみた。


「ココ、お前間違って酒飲んだろ」

ぴくりとココがオレの声に反応して、のろりと上半身だけを起こした。
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