小説

□クリスマスだけでも
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今日はココと二人でクリスマスパーティーの日だ。
本当はどこか出かけたりして白銀の世界を楽しみに行こうと思っていたが…


「ごめん…」

「いいってそんくらい。ゆっくり休んでろって」

「………ごめん」


うっかりココは風邪をひいたそうだ。
さっきからずっと謝られっぱなしだ。


「しっかしよぉ、ココが風邪なんてめずらしいよな。全裸で外走り回ったか?」

「してないよ!」


トリコじゃあるまいし、と小さく呟いた。
普通ここはオレもしてないと言うべきなんだろうが、実際オレは走り回っていた…らしい。
所長から貰った酒乱牛を食い過ぎて、暑いから冷ましてくるとか言って服を脱いだそうだ。
幸いココの家の周りだったから人目にはつかなかった。
目を覚ましたら、「体はいいから頭を冷やせ」と延々と説教をくらった。


「あんだけ酔うんだな、オレって」

「嫌な思い出だよ…っくしゅ!!」


やべ、今のくしゃみ可愛かった!
そんなことを心の中で言うとココに睨まれた。
なんでばれたというか、睨まれても可愛いとか、やっぱ可愛いとか…あー、もうダメだなオレ。


「ほら、病人は寝てろって。何かいるもんあるか?」

「…………なら」

「ん?」

「…いや、何でもないよ」


ココはごろんと転がりオレに背を向け横になった。
ココの何でもないって大抵何かがあるよな。
それでしかも背を向けるなんて、よっぽど恥ずかしいコト言ったっぽい。

やっぱ可愛いわ、ココって。
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