小説
□甘媚な響き
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「・・ん・・・っ・・」
「やっと、目が覚めた?」
「んん・・愁次(シュウジ)・・?・・あれ、・・俺、何で寝ちゃったんだ・・・?」
「俺がやったジュース、飲んだろ?」
・・・・・
「!!!!何か入ってたのか?!」
「」
<はぁ・・こいつがタダで俺に優しくしてくれるわけないと思った・・>
――――3時間前――――
「拓人(タクト)!待てよ!」
授業も終わり、俺は家路につこうと思っていた矢先、愁次が声をかけてきた。
「愁次じゃん、どしたの?そんなに息切らして?」
「渡り廊下からお前が見えたんで、ハァ、追いかけたんだよ、ハァハァ。」
「んで、何?」
「洋ちゃん(先生)の手伝いしたら、ジュース二本くれて。飲む?」
「やった!マジ?!」
俺は何のためらいもなく、もらったジュースを口に運んだ・・・
愁次が黒い笑みを浮かべていることも知らずに・・・