僕と私と君と貴方
□巻ノ二 思い出
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アカデミーに着いて、早速と言わんばかりにいのが俺に話しかけて来た
コイツの視線は、俺の胸元で光り輝く紐に通った指輪に釘付けだった
俺はこういうものを買う野郎じゃない
恋愛沙汰に口煩いいののことだ。
誰に貰った
彼女が出来たのか
それは誰だ
とか、めんどくせーことが沢山やってくるのは目に見えている
なのにこの指輪を提げてきた理由、
それは今日が俺にとってちょっと特別な日だからだ
別に、卒業試験とかじゃなくて(そんなの余裕だ)、今日は
「あらぁ、シカマル。その指輪、とっても素敵な物だけど一体どうしたのかしらぁ〜?」
・・・ほら、来た
いののやたら大きな声のせいで、もっと煩くて面倒臭い奴等が俺に群がってくる
「あぁー!本当だってばよ!!」
「お前、何時の間にコレ作ったんだよっ!?」
俺のことを指差すナルトに、小指を立ててニヤつくキバ。
・・・・むかつく
「・・・うるせぇー」
俺は一言、たったそれだけを吐き捨てて自分の席に向かった
*