Summon Night
□毎日
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"忘れじの面影亭"。
早朝。
「…ん〜……」
フェアはいつもと同じ時間に目を覚まし、大きく伸びをした。
けれど、何となくすっきりしない。
体がだるい。
(疲れてるのかな?)
でも、これぐらいなんてこともない。
「よし!」
威勢の良いかけ声と共にフェアはベッドから飛び降りた。
†††
「おはようございます!ご主人」
「おはよう、シンゲン」
下ごしらえをしながら顔だけ向けたフェアに、シンゲンはニコニコ笑顔で近づいた。
「いや〜、ご主人は今日も美人ですね〜」
「はいはい」
いつものやり取り。
けれど――
「という事で、今日は殊更美人なご主人と一緒に居たいので、今日はお手伝いしますよ」
「はいは……い???」
手を止め、フェアはシンゲンを振り向く。
が、そこにあるのはいつもと変わらぬ笑顔。
「駄目ですか?」
「別に……助かるけど」
それでは、とシンゲンはテーブル拭きに向かった。
「………?」
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