Summon Night
□遠き日々に
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ある日の夕方。
トン、トン
「トリス、いるか?」
ネスティは返事が無くてもたいして気にせず、ドアを開けた。
おおかた、昼寝でもしているんだろう――
そう、思いながら。
すると、案の定机に突っ伏しているトリスの姿。
「やっぱりか…」
ネスティは苦笑した。
「おい、トリス、夕食だ。おきろ!」
しかし、彼女は身じろぎ一つしない。
今度は大袈裟にため息をつき、机の傍へと歩み寄った。
すると――
――――荒い息遣い。
「!?――トリス!?」
額に手を当てると、かなり熱い。
「――っ!アメル!」
普段の彼からは考えられない程に取り乱し、聖女を呼びに走った。