MUSOU

□輪廻
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「だから違ぇよ慶次、Gを回転数から求めんのは100Gが1100rpmなら、50Gは777rpmだろ?実質800rpmしか出来ねぇなら52.9Gだろ?」

「…ヤベッ俺、遠心力理論覚えてねぇっ」


成実は笑いながら慶次の肩を叩く。
暫く論文を書いたり、課題をこなしていたが、成実は、慶次が買ってくれたコーヒーを飲み、ため息をつく。


「なんだなんだ?成実、ため息たぁ穏やかじゃねぇな。悩みならいっちまいな。」


慶次が椅子の背もたれに腕をまわし、こちらを向く。


「……笑われるからヤダね。」

「笑ったりしねぇが…最近の成実は変だぜ?講義聞いてる時もボンヤリしててよ。」



成実は俯き、タバコをくわえて慶次を外の喫煙所に促す。

屋上の喫煙所にくると、二人でタバコに火をつけ、煙を吐き出す。屋外の風に吹かれて煙はすぐに消える。


「俺さ、おんなじ夢見るって言っただろ?」

「あぁ、時代劇っぽいヤツだろ?まだみてんのか?高2からずっとか?」


成実は慶次の言葉に頷き、煙を吐き出す。


「あぁ、まぁ連続テレビ見てるって思えばそれなりにいいんだけどな、
遂に今朝見た夢で大切にしてたヤツが死んじまってよ…」


慶次は息を飲み、成実の言葉を聞いている。


「…てかな、俺…、その夢でさ、名前はわかんねぇけど、主君かな、すげぇ大事にしてんだよ。それこそ命に代えても守りたいくらいな。それが目の前で冷たくなるのがさ、すげぇ切なかったんだ。
って、ヤベぇだろ?俺さ、その主君に恋してんだょなー。」


「成実…あのさぁ、良くねぇな。俺が思うに前世の記憶なんじゃねぇの?…前世が今世に影響すんのは良くねぇよ」


「ん、俺もそう思う。けど…そんだけじゃなくてさ…なんか…こう。……そう!、やり残しを終わらせねぇと。前世の俺があんまりにも何か誓ったみたいでさ。」


慶次は腕を組んで難しい顔をしている。


「…ん〜そぅいうもんか…
おっちょっと悪りィ」


慶次はポケットの携帯を取りだし会話を始める
成実は吸っていたタバコを消し、二本目に火をつける
喫煙所にくると、ついチェーンになってしまう

成実はフェンスに寄りかかり空を見上げる
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