VOICE ACTOR NOVEL
□*伝えたい*
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「はぁ…」
〜♪♪.♪
一度しまった携帯から、固定メロディが流れ出す。
慌てて取り出す、メールだ。
────────
・子安 武人・
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後ろ。
────────
メールを開けて、え…と小さく呟き振り返る。
「Happy Birthday♪」
携帯を片手に子安が悪戯っぽく笑う。
「子安…くん」
「遅くなって ごめん」
携帯の時間を 確認して 明日が近付いていることに子安は頭を下げる。
「間に合ったから…いいよ」
自然と頬が緩む。
「比呂くん、目、閉じて?」
首を傾げながらも瞼を閉ざし、大人しくする。
子安の気配を近くに感じ、瞼が震える。
「まだだよ?」
「……?」
彼の冷たい唇が、
重なる。
ポケットが、
重くなる。
「……ッ///!?」
びっくりする結城に子安が微笑む。
「比呂が好き。おめでとう」
──本当は。
いいたいことがあった。
外なのに。
何するんだよ。
びっくりした。
なのに。
今日は貰った、
沢山の『おめでとう』より。
君がくれた『おめでとう』が、
一番嬉しくて…
「うん…ありがとう」
笑って、泣いてしまった。
僕も好き。
*はっぴー、ばーすでー☆
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