NOVEL
□+†忘れないから†+
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ほの暗い地下で、2つの影が揺れる。
「耀爾。貴方、私達と手を組まない?あーんな…子供達と居るより、私と仲良くしましょうよ」
耀爾の躰に、自分の肌を密着させ 女は白い脚を絡ませながら腰を引き寄せた。
「ねぇ」
女の指が、耀爾の輪郭をなぞる。
─────触るな……
触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな
「健君?」
バクナクを掴む手を臣が押さえる。
「まだ、耀爾くんの合図を待って…」
「あ、ああ」
俺は、ぎこちなく笑ってみせる。
「──往くぞ」