VOICE ACTOR NOVEL
□*伝えたい*
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この世界に
産み落とされた
君の命に
心から祝福を…
今日は彼の誕生日だ。
*伝えたい*
街の女の子達が、
期待に胸はせるころ。
俺は別のことで、
胸を騒がせていた。
。。゚゚2月13日。゚゚。
寒さに背を丸くし、結城はスタジオから出てきた。
「ん〜!!疲れたぁι」
口の端をあげ、空を見上げる。
今日は沢山の祝福の言葉を貰った。何故なら今日は、僕の誕生日だからだ。
「年…とったな…」
ポケットに手を入れ、携帯を取り出すと結城は、ディスプレイに出された着信履歴を確認していく。苦笑してしまう。
「…………」
肩の力を抜く。沢山の『おめでとう』は本当に嬉しかった。けれど…ない。
【子安 武人】
「…………何、期待してるんだろうι//」
肩の力を抜き、再び携帯をポケットにしまう。
「このまま帰っても独りなのになぁ…」
ちょっぴり…寂しい…。
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